エンターテイメント界を長年ウォッチし続けている私にとって、アセルテの日本初公演「アビシニアン・ナイト」は、まさに待望のイベントでした。このエチオピア出身の歌姫は、独特のハスキーボイスとパワフルなパフォーマンスで、アフリカ音楽シーンを席巻している存在です。彼女の歌声には、アフリカ大地の力強さと情熱が宿っており、一度聴いたら忘れられない魅力があります。
アセルテは、幼い頃から音楽に親しみ、教会で聖歌隊として歌っていました。その後、伝統的なエチオピア音楽を学び、独自のスタイルを確立。2010年にはデビューアルバム「Simret」をリリースし、国内外で高い評価を獲得しました。彼女の音楽は、ジャズやブルースなどの要素も取り入れ、ジャンルにとらわれない自由な表現が特徴です。
アビシニアン・ナイトは、2023年10月27日から30日まで、東京の渋谷公会堂で開催されました。4日間で計8公演が行われ、チケットは発売開始と同時に完売するほどの人気ぶりでした。私は、初日の夜公演に足を運びました。会場は満員で、期待に胸を膨らませる観客たちがいました。
舞台の照明が暗くなり、アセルテが登場すると、会場からは大きな拍手が起こりました。鮮やかな民族衣装を身にまとい、彼女の笑顔は、まるで太陽のようでした。オープニングは、エチオピアの伝統的な民謡「Tezeta」でした。アセルテの歌声は、力強く、情感豊かで、観客を一気に魅了しました。
その後も、「Arada」「Yenegadaresse」「Simret」など、彼女の代表曲の数々が披露されました。アセルテのパフォーマンスは、歌だけではなく、その豊かな表現力とダイナミックなダンスにも魅力があります。彼女は、ステージ上を自由に動き回り、観客との一体感を作り出す才能を持っています。
特に印象的だったのは、「Meleket」という曲です。この曲は、愛する人への切ない想いを歌ったバラードで、アセルテのハスキーボイスが、歌詞の世界観を完璧に表現していました。会場には、静寂が訪れ、観客たちは彼女の歌声に聞き入っていました。
アンコールでは、「Tizita」というアップテンポな曲で、会場は再び熱気に包まれました。アセルテは、観客と一緒に歌い、踊り、感動的なフィナーレを飾りました。
アセルテの日本初公演「アビシニアン・ナイト」は、観客たちに忘れられない音楽体験を与えました。彼女の力強い歌声と魅力的なパフォーマンスは、エチオピア音楽の魅力を広く知らしめることでしょう。
曲名 | ジャンル | 説明 |
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Tezeta | 伝統的な民謡 | 愛する人を懐かしむ切ない歌詞 |
Arada | アップテンポな楽曲 | 希望と勇気を歌った力強い曲 |
Yenegadaresse | バラード | 失恋の痛みを歌った感動的な曲 |
Simret | アセルテの代表曲 | 彼女の音楽スタイルを象徴する曲 |
Meleket | バラード | 愛する人への切ない想いを歌った曲 |
Tizita | アップテンポな楽曲 | 踊りたくなるような明るい曲 |
アビシニアン・ナイトは、アセルテだけでなく、彼女のバックバンドの演奏力も素晴らしかったです。彼らは、アセルテの歌を完璧にサポートし、会場全体を一体化させていました。特に、伝統的なエチオピア楽器である「ケネリ」と「マサコ」の音色は、アセルテの歌声と絶妙なハーモニーを生み出していました。
アセルテの日本初公演は、大きな成功を収めました。彼女は、今後も世界中の音楽ファンにその魅力を発信し続けていくことでしょう。そして、私自身も、彼女の今後の活躍を心待ちにしています。